4月は、お花見シーズンで桜も開花のピークを迎えますが、ふと桜餅と柏餅の違いって何だろうと思ったりしませんか?
日本には、四季折々に合わせた美味しい食べ物がたくさんあり、季節ごとに楽しみがいっぱいありますよね。
この記事では、桜餅と柏餅の違いについて解説していきます。
桜餅とは
実は、桜餅は関東で作られている関東風の桜餅と、関西で作られている関西風の桜餅の2種類があります。
上記の写真を見ていただけると、お分かりのように長命寺の桜餅は主に関東などで見かけ、長命寺餅と呼ばれています。
また、道明寺の桜餅は主に関西などで見かけ、道明寺餅と呼ばれています。
関東の桜餅と関西の桜餅の特徴を、以下にまとめました↓↓↓
【関東の桜餅】- 関東風や江戸風とも呼ばれることもある。
- 生地は小麦粉などで作った皮を焼いたもの。
- 基本的にこしあんを使うことが多い。
- 皮でこしあんを円筒状や二つ折りにして包む。
- あんこを包んだ生地に桜の葉っぱを1枚~3枚ほどでくるむ。
【関西の桜餅】
- 関西風や上方風とも呼ばれることもある。
- もち米が原材料の道明寺粉を蒸して餅を作る。
- 道明寺粉を蒸す前後にお好みで砂糖を混ぜる。
- 弾力と粘りのある餅にあんこを詰め玉状や扁平状にする。
- 餅に桜の葉っぱを1枚か2枚ほどでくるむ。
このように、桜餅と一口に言っても関東と関西では種類に違いがあるので、両方の桜餅を食べ比べしてみたいですね。
柏餅とは
柏の葉っぱで包まれた餅は、古き日本から存在しており、柏餅というものが広まり始めたのも、江戸時代の武家社会からと言われています。
柏餅が広まり始めた理由に、端午の節句に柏餅を用いることが定着してきたからとされています。
実は、柏餅に使われている葉っぱは、正確にいうと柏ではなく、ブナ科の植物の槲(かしわ)の葉っぱで餅を包んでいます。
本来、柏という植物はヒノキ科の針葉樹のコノテガシワのことなので、柏餅に良く使われているような葉っぱの形とは違います。
いつの日からか、槲(かしわ)と柏が混同されるようになったようですが、槲(かしわ)以外のサルトリイバラなどの葉っぱを使っていても、柏餅と言っても間違えではないようです。
また、柏餅に使われている餡(あん)には、粒あんやこしあん、味噌あんを用いることがほとんどです。
ちなみに、参考までに柏餅を包んでいる葉っぱが表と裏かによって中身の餡が違うようで、葉脈が目立っている方が表の場合はあんこが入っていて、逆であれば味噌あんが中に入っているそうです。
桜餅と柏餅の違い
生地になっている材料の違い
桜餅の生地の元となっている材料は、関東の長命寺餅だと小麦粉や白玉粉が使われ、関西の道明寺餅だと道明寺粉を用いられます。
この道明寺粉は、もち米を水に浸し蒸した後に乾燥させて粉を作ります。
とても手間がかかっていますが、粉が使い切れなかったとしても桜餅以外の使用用途に、おはぎなどの材料としても活躍します。
また、柏餅の生地の元となっている材料は、上新粉という粉を用います。
この上新粉とは、精白されたうるち米を水洗いし、乾燥させた後に水を少し加えて粉状にしたものです。
このように、桜餅と柏餅の違いには生地の元になっている粉からして違うのですね。
餅を巻いている葉っぱの違い
桜餅の葉っぱは塩漬けにして食べられる状態にし、餅などに巻いているので基本的にそのまま一緒に食べても大丈夫です。
それに対し、柏餅に巻かれている葉っぱのほとんどが食べられる状態になっていないので、単純に葉っぱの香りを餅に付けているだけです。
節句の違い
最近は、ネット通販も普及し買い物がしやすくなり、季節モノのように時期ではなくなったら買えなくなるということもなく、桜餅や柏餅もいつでも手に入るので、例外ではなく季節の食べ物ではなくなってきています。
また、端午の節句でも食べるものが東日本と西日本では違い、柏餅を食べる習慣があるのが東日本で、粽(ちまき)を食べる習慣があるのが西日本と地域によって変わります。
桜餅と柏餅にはどんな違いがあるの?のまとめ
桜餅と柏餅の違いについて、参考になりましたでしょうか?
桜餅と柏餅は、両方とも葉っぱが巻かれていて、同じように見えますが、全くもって違いました。
桜餅にも種類があったことや、関東と関西では違うことなど、知らない人もいたのではないでしょうか。
とは言っても桜餅と柏餅は、春の節句などに合わせて食べる縁起物なので、お花見をしながら桜餅を食べるのも季節を感じられて良いかもしれないですね。