七五三の時期になると神社などの近くで、千歳飴を持った子どもたちをよく見かけますよね。
子どもたちにとっては、おやつでしかない千歳飴ですが、なぜ七五三には千歳飴なのかご存知でしょうか?
この記事では、千歳飴の由来や意味、千歳飴の食べ方などを解説していきます。
記事の内容
七五三の千歳飴とは?
千歳飴の由来
七五三の千歳飴の由来は、以下の2つの説があります↓↓↓
1615年、大阪で商売をしていた平野甚左衛門が江戸に上京し、千歳飴を浅草の浅草寺(せんそうじ)で売り始めたことが由来となった説です。
平野甚左衛門は、その時の売り文句として「長い長い千歳飴を食べると、千年もの長寿になる」と言いながら、売っていました。
江戸時代、5代将軍の徳川綱吉の時代に七兵衛さんが紅白の色をした細長い飴を、浅草で売り歩いていたことが由来となった説です。
この時は千歳飴という名前ではなく、千年飴や寿命糖という名前で売られていました。
千歳飴の意味
千歳飴の意味には、子どもの健やかな成長と長生きを祈願するものとして、親の思いが込められています。
江戸時代では子どもの生存率が低かったため、「七つまでは神のうち」という言葉があり、千歳飴は子どもの長生きを願って作られました。
ですので、千歳飴は粘りが強く細長い形に作られ、おめでたいものの象徴である紅白の色を使って、長寿を祝うという意味の飴になりました。
千歳飴は、長生きしてほしいという思いが込められていて、飴を細長く伸ばして作られていることから、「千年(せんねん)飴」とも呼ばれます。
七五三の千歳飴の謎とは?
千歳飴が飴である理由
千歳飴が飴である理由は、そのむかし砂糖は希少価値が高いものでしたが、その砂糖で千歳飴を作り、子どもに食べさせることで、健やかに育ってほしいという思いが込められているからです。
当時は小さな砂糖菓子ですら、なかなか食べることは出来ず、千歳飴ほどの長さは贅沢なものでした。
千歳飴の大きさや本数
千歳飴には決まりがあり、大きさは直径1.5cm以内で、長さ1m以内に作り、本数は年齢の数だけ袋に入っています。
昔は、紅白1本ずつで2本の千歳飴が袋に入っていましたが、現代では年齢の数分に変わり、七五三は奇数なので紅白の比率は白が1本多く入っています。
千歳飴の袋の絵柄
千歳飴の袋には、子どもの健やかな成長と長寿を願い、鶴や亀、松竹梅、寿の文字などが描かれています。
以下に、デザインについての説明をまとめました↓↓↓
千歳飴の千歳とは、「鶴は千年、亀は万年」という長寿の象徴として、縁起が良いとされている言葉です。
なので、鶴や亀はとてもおめでたい縁起物として、七五三のお祝いにピッタリの絵柄です。
松竹梅
松は一年を通して新しい葉が生えてくる常緑樹として、昔から神が宿ると言われ「不老長寿」のシンボルとされています。
竹は松と同様の常緑樹であり、まっすぐにたくましく伸びる姿から「子孫繁栄」のシンボルとされています。
梅は寒い冬の時期を耐えぬき、真っ先に美しい花が咲くことから「生命力」のシンボルとされています。
寿の文字
おめでたいことや命が長いこと(長寿)などの意味を、寿の文字を使って漢字一文字で表しています。
千歳飴の食べ方とは?
千歳飴を丸々1本食べる
縁起が良いとされる千歳飴は、丸々1本を食べるという食べ方があります。
とはいっても、折らないで食べなければいけないという、絶対的な決まりがあるわけではありません。
七五三は、3歳から行う人も多いかと思いますが、さすがに幼い子どもに丸々1本を食べさせることは危ないです。
もし丸々1本を食べさせるのでしたら、必ず目を離さないように注意しましょう。
家族や友達と分けて食べる
縁起が良いとされる千歳飴は、細かく砕いて家族や友達と分け合って食べるという食べ方があります。
千歳飴は縁起物と言われているので、折らないで食べることが良いとされていましたが、みんなで分けても良いです。
千歳飴は固いので、電子レンジなどで温めると柔らかくなり、包丁でも切れやすく細かくして、家族や友達、近所の人におすそ分けして食べましょう。
アレンジして食べる
縁起が良いとされる千歳飴も、たくさんは食べ切れないのでアレンジして食べるという食べ方があります。
お菓子作りに役立てる
このように、工夫次第で千歳飴も美味しく変身しますので、食べきれない場合はアレンジしてみてはいかがでしょうか。
七五三に欠かせない千歳飴の由来とは?千歳飴の食べ方やアレンジ方法のまとめ
七五三に欠かせない千歳飴の由来や、食べきれなかった千歳飴の食べ方など参考になりましたでしょうか?
七五三といえば千歳飴が定着していますが、その千歳飴の意味には子どもの長寿を願う思いがあったのですね。
また、七五三の由来や時期などについてもう少し知りたい人は、以下の記事も合わせて見てみてください↓↓↓
>>七五三の時期はいつ?なぜ男の子と女の子では祝う年齢が違うの?
現代では、七五三には千歳飴はつきものという風に、あまり意味を考えない人もいるかと思いますが、千歳飴の由来や意味を知り、子どもにも教えてあげて、家族みんなで七五三を楽しみましょう。