梅雨の時期になると、アジサイの花をよく見かけますが、アジサイの種類はどのくらいあるのかご存知ですか?
現在、たくさんのアジサイの品種が広まっており、プレゼントとしても非常に喜ばれる花で、女性から愛される花として人気が高くなっています。
この記事では、アジサイの種類と色別による人気のアジサイの種類と名前を解説していきます。
記事の内容
アジサイの種類とは
アジサイの種類は、大きく2種類に分けられ、ガクアジサイ(額紫陽花)という日本古来からある品種と、セイヨウアジサイ(西洋紫陽花)という日本より西洋へ渡って品種改良された品種になります。
セイヨウアジサイは、中国等を経由してフランスやドイツ、ベルギーやオランダといった西洋において品種改良され、日本へは大正時代に逆輸入という形で出回るようになりました。
日本独自の品種であるガクアジサイと区別するのに、セイヨウアジサイや属名であるハイドランジアと言われています。
セイヨウアジサイは、元々逆輸入されてきたものですが、国内においても品種改良が行われ、100種類を超える数多くの品種があります。
代表的なアジサイの種類
アジサイは世界中で栽培されていますが、その数にしたら3000品種以上だとも言われており、日本国内では14品種のアジサイが自生しているそうです。
以下に、代表的なアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
ガクアジサイガクアジサイは、元々日本に自生しているアジサイで、広く国内に分布しています。
ガクアジサイを漢字で書くと額紫陽花となり、シンプルな一重咲きの花が額縁みたいに周囲に咲くことから、ガクアジサイと名付けられました。
ちなみに、アジサイというと基本的にはガクアジサイの種類で、土壌の酸度に応じて萼(ガク)の色が変化しやすいといった特徴を持っています。
アジサイは、ガクアジサイが品種改良された園芸種で、ホンアジサイという別名も付いています。
おおむね、アジサイと呼ばれるのはホンアジサイのことで、ガクアジサイと比べるといくつもの花が集まったように見えるアジサイで、咲き方は手まり咲きです。
アジサイの大もとというとガクアジサイになりますが、日本においては昔からホンアジサイの方が人々に愛されており、いまや間違いなく認知度がアップしています。
ヤマアジサイは、水がたくさんある沢地などの地域で育つ種類で、沢の周りに自生するのでサワアジサイとも言われています。
ガクアジサイとかなりそっくりですが、ガクアジサイとは異なり、こじんまりとした花や葉っぱで小さめの種類です。
ヤマアジサイは、非常にたくさんの種類があり、野草みたいな力強さ感を持った種類が一般的です。
アメリカノリノキは、北米に自生しているアジサイの種類で、代表的な品種は日本においても人気を集めているアナベルです。
アメリカノリノキの特徴としては、丸みを帯びて大きめの花が非常に見栄えが良く、魅力的なアジサイの種類です。
タマアジサイは、日本国内に自生している種類で、真ん丸な花のつぼみが玉に似ているという理由から、タマアジサイという名前が付きました。
和の雰囲気を漂わせている姿に、とても癒やされるアジサイの種類です。
ノリウツギは、低木が一般的なアジサイの種類の中では珍しく、樹高が5mほどに及ぶまで成長するので、とても鑑賞のしがいがあります。
ノリウツギという名前の由来は、樹皮から採取する粘着質の液体が和紙をつくる際のつなぎ粉という形で使用されたことにより、ノリウツギと呼ばれるようになりました。
また、円錐(えんすい)状に穂のように群がって咲く花の姿から、ピラミッドアジサイという別名も付いています。
色別による人気のアジサイの種類と名前
青色のアジサイ
青色アジサイの代表的とも言えるレオンは、千葉県の大栄花園で生産され、農林水産大臣賞を受賞したプレミアムあじさいとして注目を集め、人気が高い品種となっています。
また、レオンブルーは花びらの縁が波のような特徴的な形になっており、赤い覆輪(ふくりん)という縁取りが入っています。
そして、咲き進んでいくと覆輪は段々と薄くなって消えていくので、覆輪がある時とない時の二種類のタイプが楽しめて、とても魅力的なアジサイです。
以下に、レオンを始めとした代表的な青色のアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
- レオン
- てまりてまり
- ブルースカイ
- エンドレスサマー
- ブルーダイヤモンド
- カムイ
- ラピスラズリ
- ニッコーブルー
- ナイチンゲール
白色のアジサイ
白色アジサイの代表的とも言えるアナベルは、園芸用としてアメリカノリノキを品種改良したもので、セイヨウアジサイの白い花の中で一番有名で人気があります。
繊細で小さい花が一つ一つ寄り集まると30cmくらいの大きさになってドーム状に咲き、一つにまとめて植えると存在感がたっぷりで、ふわっとしなやかな印象です。
アナベルの葉っぱは、非常に薄くて柔らかく、秋がやってくると黄色く紅葉したり、花を切らないで置いておいたらドライフラワーみたいにもなるので、また違った楽しみもあります。
また、アナベルは他のアジサイと比べても手入れがしやすく、ガーデニング初心者にもオススメです。
以下に、アナベルを始めとした代表的な白色のアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
- アナベル
- シュガーホワイト
- ポーラーベアー
- ゼブラ
- ホワイト
- ピラミッドアアジサイ
- カシワバアジサイ
- インマクラータ
- エルスター
- シロテマリ
ピンク色のアジサイ
ピンク色アジサイの代表的とも言えるダンスパーティーは、1994年頃に作られた品種で、数あるピンク色アジサイの中の一つとして人気があり、母の日をメインとして日本各地の花屋に並んでいます。
ダンスパーティーという名前は、それぞれの花がわりと大きく寄り集まって咲かずに、ヒラヒラとダンスを踊っているみたいに見える姿から名付けられました。
ダンスパーティーの特徴としては、長細くて淡いピンク色の花びらが重なると星の形に見え、葉っぱの縁が少し段になっているため、ふんわりとしたイメージです。
また、ダンスパーティーの花の色や形は、育てる環境によって変化するため、色々と楽しみ方があって魅力的です。
以下に、ダンスパーティーを始めとした代表的なピンク色のアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
- ダンスパーティー
- ギャラクシー
- キングジョージ
- マジカルサマー
- コメット
- ユーミーパーフェクション
- ミセスクミコ
- ピーチ姫
- センセーション
- ピンクフレッシュ
紫色のアジサイ
紫色アジサイの代表的とも言えるチボリは、半手まり咲きで、一般的な手まり形のアジサイと比較してみると、少し平たい形をしていて真ん丸なシルエットではありませんが、ギュッと詰まって花が咲くので、非常に見ごたえがあります。
チボリの花は、赤色っぽい濃いめのピンク色から紫色の花びらに白色の縁取りが入っており、濃い色の花にくっきりとした白の縁取りの色合いが、非常に鮮やかで綺麗です。
チボリは、他の多くのアジサイと比べると多少こじんまりとしていて、育てやすいため鉢植えにも適しており、贈り物にもオススメです。
以下に、チボリを始めとした代表的な紫色のアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
- チボリ
- ハルナ
- ロッドブルゲン
- フラウニューカツコ
- ギムベル
- ナハティーガール
- ミカコ
- ソフティ
- タウベ
赤色のアジサイ
赤色アジサイの代表的とも言えるパリジェンヌは、手まり咲きタイプの一重咲きなのでシュッとしているイメージですが、一つ一つの花の間には隙間ができてふわっと寄り集まっている感じなので、柔らかい雰囲気を作り出しています。
パリジェンヌの特徴としては、一般的に花の色は鮮明なチェリーレッドで、株の大きさもこじんまりとしていて、丈はわりと低めですが、枝はしっかりと安定しているので、倒れたり折れたりといったことはほとんどありません。
また、パリジェンヌは土壌の酸度に応じて花の色が変わりやすく、酸性に傾くと多少濁り気味の赤紫色になる傾向があります。
なかでも、育てる環境によっては赤色やピンク色が濃くなることがあり、濃い赤色になった場合にはアジサイにおいてとりわけエレガントだという評価を受けるくらいです。
以下に、パリジェンヌを始めとした代表的な赤色のアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
- パリジェンヌ
- シティーランパリ
- グリーンシャドウ
- アルペングルヘン
- プリンセスベアトリス
- ジャパーニューミヤコ
- ミスベルジャム
- ロシタ
- レッドビューティー
- ツァイジング
緑色のアジサイ
緑色アジサイの代表的とも言えるライムライトは、円すい状に育つという形から、「ピラミッドアジサイ」という別名も持っており、他のアジサイのように梅雨時期から咲き始めるのではなく、初夏である7月から咲き始めるといった特徴があります。
ライムライトの花の色は、咲き始めの頃は名前の通りライム色ですが、咲き進むに連れて次第にクリーム色にかわっていくので、長期に渡って花の色の変化を楽しめます。
ライムライトの葉っぱは、他のアジサイと比べると多少小さめですが、株が大きくなっていくと葉っぱも同じように大きくなっていくこともあり、葉っぱの縁にはギザギザの細かい切り込みが入っているのが特徴です。
また、ライムライトは大きめの房なのに、枝がちょっぴり細めなので、雨に打たれてしまった時など花が水気を吸って重たくなってしまうと、倒れてしまうこともあるので気をつけたいポイントです。
以下に、ライムライトを始めとした代表的な緑色のアジサイの種類をご紹介します↓↓↓
- ライムライト
- ファーストグリーン
- アンティークアナベラライトグリーン
- オータムグリーン
- ベレナクラシック
- マジカルレボリューション
新種のアジサイの種類
アジサイは、非常に品種改良が進歩しているタイプの植物で、常に続々と新種のアジサイが作り出されています。
以下に、代表的な新種のアジサイの種類を紹介します↓↓↓
万華鏡
万華鏡は、島根県の農業技術センターでつくられた新種のアジサイで、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2012の鉢物部門で最優秀賞を受賞し、新種のアジサイの中においても人気のある品種です。
万華鏡という名前の由来は、八重咲きタイプの花の上にサッと筆でなぞったように色付いている姿が万華鏡をイメージさせ、名付けられました。
万華鏡の花の色は、青色とピンク色の2種類あり、花の真ん中から白の縁に向けてグラデーションになっていて、時期の経過とともに白が目立つようになり、咲き始めよりもますます柔らかい色へと変わっていきます。
万華鏡の花は、一つ一つが小ぶりでギュッと寄り集まってドーム状に咲くのが特徴で、幾何学的できらびやかな美しさは、まるで万華鏡を覗き込んでいるかのような芸術的で華やかなアジサイです。
銀河
銀河は、島根県のアジサイ研究会に所属するアジサイ農家の人々が作り上げた品種で、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2016の鉢物部門で最優秀賞を受賞した、新種のアジサイです。
銀河は、ガクアジサイの八重咲きタイプの種類で、咲き進んでいくにつれて中央の部分が盛り上がってきて、いわば雲を連想させるような見た目は、従来のアジサイにないオリジナリティーが高い印象を受けます。
銀河の花の色は、青色とピンク色の2種類ですが、青色の銀河の方が印象が強く、涼しげで爽やかな青色に白色の縁取りがされていて、まるで銀河に浮かんでいる星みたいで、魅了される美しさを持っています。
アジサイの種類はいくつある?色別による人気のアジサイの種類と名前のまとめ
アジサイの種類と、色別による人気のアジサイの種類と名前について参考になりましたでしょうか?
色んな種類の可愛らしいアジサイが道端などに咲いていたり、花屋で販売されているため、一つ一つのアジサイを何の種類のアジサイだろうと推測しながら見てみると、普段とは少し違った印象を受けます。
アジサイには、様々な花の色や形など思わず目が止まってしまうような特徴が数多くあって、どの品種を取ってみても観察すればするほど非常に魅力的で心惹かれる花ではないでしょうか。
お気に入りのアジサイの種類があったら、自宅で育ててみるのも楽しいかもしれないですね。